2016/04/19

入園・進級で生まれる出会い

安心、睡眠、食事は育ちのエネルギー源

「出会い」。何と素晴らしい響きを持っている言葉でしょう。私たちは毎年、ワクワクドキドキしながら、いろいろな子どもたちと出会っています。
先生の言うことをなかなか聞かない子どもは、子ども時代を生きている豊かな創造性が芽生えているのでしょう。じっとしている子どもは、よーく観察する力を持っているのでしょう。ワァーワァー、シクシク泣く子どもは、心の中の不安や緊張を上手に外に吐き出すことができるのでしょう。子どもたち一人ひとりの個性を大切に受け止めたいです。

幼稚園は、集団の中で子どもが育つ場

幼稚園には、家庭にない「子どもの集団」があります。人間はひとりでは絶対に生きられない生き物です。けんかや仲直り、喜々とした遊び、役割を意識した生活など、幼児が人として育つための大事なフィールドです。

育ちの場で元気いっぱいの子どもたち
育ちの場で元気いっぱいの子どもたち

しかし、この集団がすぐに安心できる場にはなりません。その中で子どもの心は揺れます。家庭ではこの気持ちをしっかりと受け止め、笑顔で丁寧に言葉をかけて「安心」させてください。「安心」に支えられれば、気持ちが幼稚園に向かうことでしょう。
もうひとつ大事なことがあります。記憶・認識・免疫力・やる気・情緒など、生きるための基本的な力のすべてに関わる「睡眠」です。動物は人間ほど長く眠りません。人間らしい眠りは、進化によって獲得されたものです。乳幼児期の睡眠は、頭と体と心の健全な形成に直接影響しています。だからこそ大人は、忙しい中を何とか工夫して、子どもにはたっぷりとした規則的な睡眠を保障したいものです。

初めての場所へ向かうために

家と幼稚園をつなぐバス
家と幼稚園をつなぐバス

機嫌良く目覚めた後の朝食は、理想の食卓を基準にしないで、できる範囲で考えることも大切です。夜の残り物と卵の炒め物や、昨日仕込んだ具だくさんのみそ汁におにぎりなどはいかがでしょうか。まずは、温かい食べ物でお腹を満たしてから幼稚園に向かいましょう。
新入園の子どもにとって、幼稚園は初めての場所。そういう場所に行くことは大人でも戸惑いますよね。ましてや、今まで離れ離れになったことのない親子です。泣いたり嫌がったりすることがあって当たり前。お母さんは「私との関係がしっかり育っていてよかったわ」くらいに思ってバイバイしてください。私たちはずっと泣かせておくことはしません。子どもにも、幼稚園がどんなに面白そうなところか、楽しそうなところかを気付く力があります。

大人にも出会いがある

お子さんの入園は、保護者・ご家族のみなさんの入園です。幼稚園には、年中や年長さんの先輩・保護者・ご家族のみなさんがいらっしゃいます。たくさんの素敵な出会いをして、お互いに困ったときには助け合えるような子育て仲間ができるといいですね。私たち教職員も、全力で子どもたちの育つ力に寄り添い応援していきます。

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