2011/12/13

「もしか(if)の世界」と子どもたち

読み聞かせが広げる“想像の世界を受け入れる心の空間”

子どもたちは、絵本やおはなしが大好き
子どもたちは、絵本やおはなしが大好き

子どもたちは、絵本を読んでもらったり、おはなしを聞いたりするのが大好きです。なぜなら、おはなしの中では誰もが、美しいお花にも、空を飛ぶミツバチさんにも、ぴょんぴょんカエルさんにも、王様にもお姫様にもなることができるからです。子どもたちにとって「もしか(if)の世界」で生き、遊ぶことはとても楽しいことなのです。

子どもたちは、大好きなお母さんやお父さん、そして私たち保育者が読み語る言葉を自分の映像に置き換えて、一人ひとりの世界を作り出しています。そして、絵本やおはなしの主人公と共に生きることの喜びを体験するのです。
こうした体験を繰り返し蓄積することで、子どもたちの中にある、想像の世界を受け入れる受け皿は広がっていきます。そして、子どもたちは想像の世界へ向かってさらに大きく羽ばたいていくことができるのです。

想像の世界を受け入れる受け皿が広がっていく
想像の世界を受け入れる受け皿が広がっていく

心の中に想像の世界を受け入れる空間を

ここで、絵本作家である松岡享子さんの『サンタクロースの部屋』という本の言葉を引用します。「心の中に、ひとたびサンタクロースを住まわせた子は、心の中にサンタクロースを収容する空間を作り上げている。サンタクロース、その人はいつかその子の心の外へ出ていってしまうだろう。だが、サンタクロースが占めていた心の空間はその中に残る。この空間がある限り人は成長に従って、サンタクロースに代わる新しい住人をここに迎えることが出来る」
 

成長に従ってさまざまなものを受け入れることができるようになる
成長に従ってさまざまなものを受け入れることができるようになる

このように、ひとたび心の中に想像の世界を受け入れる空間をもった子どもは、成長に従ってさまざまなものを受け入れることができるようになると考えています。子どもたちの心の中に、このような空間を作っていくことはとても大切なことであり、そのために読み聞かせが必要となります。もうすぐクリスマス。親子でファンタジーの世界にひたってみてはいかがでしょうか。

ホームへ先頭へ前へ戻る