2010/8/25

保育・教育は誰のためにあるのでしょう

最近の少子化対策や待機児童問題、そして私立幼稚園のあずかり保育や満3才児保育など、さまざまな対応策と向き合ってみると「これは誰のため? 社会維持のため?」と考えさせられます。すべてが子どものためとは思えないところがあるのです。保護者のため、社会維持のためなのかと……。もちろんそれらも大事なことではあります。しかし、現場にいるものとして誰のためかと問われたら「子どものため、子どもの幸せのため」と胸を張って答えていける保育・教育がしたいのです。
毎日、子どもたちの様子を見ていて思います。なぜ子どもは幼稚園に来るのかと問われたら「それは、楽しいから、うれしいから」と答はひとつ。幼稚園での生活は、楽しいことうれしいことばかりではないだろうと反論もあるでしょう。それには「子どもの園生活が主体的なものになっていれば、その生活や遊びの中で出会う苦しさや辛さは、自分が育つために必要な経験であることを、子どもは生まれながらに知っており、辛抱強くその課題に挑戦し、幼い知恵と勇気を振り絞って乗り越え、さらに大きく成長し得た喜びに満ち溢れ育っていくことに自信をもつでしょう。一人で大きくなっていくのではない。友だちがいるからうれしいと実感するでしょう……」と答えたいのです。

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