2019/3/19

幼児期に何を身につけるべきか!!

遊びが高める学びの意欲

幼児期と学童期(小学生)以降の「学びの連続性」が話題になっています。ここでいう連続性とは、早く文字や数などを覚えるといった早期教育を勧める、という意味ではありません。むしろ、幼児期の遊びが学童期以降の学習の基礎となっている、という意味だと考えます。遊んでいる幼児と授業を受けている学童とが異なる学びをしているように見えても、実は連続しているのです。

子どもたちの五感を活かして

踏んづけ、触って、楽しんで
踏んづけ、触って、楽しんで

学ぶというと「繰り返し覚えて記憶する」ことだと思いがちです。そのため、難しい漢字などを意味がわからないうちから早く覚えて読めることで、学んでいるかのように思っていませんか。ところがこのように意味を伴わずに覚えたことは、学童期以降の学習にあまり役に立たないといわれています。中にはほとんど役に立たないという学者もいます。
その一方で、遊びの中でほんものの花や虫などに触れたり、種をまいて育てて収穫したり、泥だんごを作ったり、水迷路で泥の手触りや水の重さを感じながら流れを工夫したり……。このような体験は、ものの名称はもちろんのこと、そのときのさまざまな感覚も共に記憶に残っていきます。
幼児期の生活や遊びの中で体験した学び。これこそが、学童期以降の知識や概念を形成するときの基礎となっていくことが、発達心理学によりわかってきています。

幼児期の遊びが小学校の学習を助ける

お絵描きにも学びがいっぱい
お絵描きにも学びがいっぱい

「学びは身体活動である」と聞くと驚かれるかもしれません。学びは頭脳のみの活動と思っている人も多いでしょう。しかし、実は違うのです。例えば3+2=5という計算は「3人で遊んでいたところに2人加わると、全部で5人になった」というような、幼児期の身体的な数の体験が基になって理解されます。また1キログラムという重さの理解も「1リットルのペットボトルに水をいっぱい入れて遊んだ」といった、身体的な重さの体験が基となるのです。さらには文字を書くという活動も、手や腕を自由に動かして線を描くという活動がその基になります。
このように学童期における数や文字の学習は、単に記号を見て、覚えて、学んでいくわけではありません。幼児期のさまざまな身体活動としての、数量体験や描線体験が基盤となります。その意味で幼児期には、体を十分に動かしてさまざまな体験をしていくことが、よく学んでいることだといえるのです。

遊びで蓄えられるもの

幼児は好奇心のかたまりです。何にでも興味を持ち、積極的に触れていきます。探究心も強く、関心を持つと納得するまでやり通す力もあります。しかしこうした知識・技能は断続的です。あいまいで不明確なものとして、何となく蓄積されていきます。それを小学生以上の学習で言葉によって理解し、概念化していくのです。
まさに幼児期の好奇心や探究心によって蓄えられた身体的な知識・技能の量が、学習意欲の強さとなって現れてくると思います。やはり幼児期は「遊べ 遊べ」ですね。竹の子幼稚園の「みんなで遊ぼう会」にもお出かけください。

みんなで遊ぼう会の様子はこちらをご覧ください。
⇒ http://www.take-noko.jp/education/2010082511443883.html
みんなで遊ぼう会の日程は行事カレンダーをご覧ください。
(来年度のスケジュールは確定したら掲載します。)
⇒ http://www.take-noko.jp/calendar/index.html

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